そして、ついに、アルボーンオルガンさんが教会にやってきました。教会の人々は大歓迎をしました。
「ようこそ、私たちの教会へ!」
「あなたのようなすばらしい方が来てくださるのを、ずっと、心待ちにしていました。」
教会の皆さんは本当にうれしそうです。

 そして、
エレクトーンおばさんは礼拝堂から多目的室に引越しすることになりました。

 エレクトーンおばさんの姿を見ると、すぐに、ちいろば君はかけよりました。
「エレクトーンおばさん、だいじょうぶ?今までずっと礼拝堂で讃美してきたんでしょ。さびしくない?」
「ああ、ちいろば君、ありがとう。気遣ってくれて。でも、私はだいじょうぶよ。・・・
 神様の時が来たんだよ。神様の時がね。私は長い間、礼拝堂で讃美させていただいて、本当に幸せだった。でも、アルボーンさんのようなすばらしい方がおいでになったからにゃ、私などが礼拝堂にいることは、御心に適わないことなんだよ。今日から、こちらでお世話になるけど、どうぞよろしくね。」

 ちいろば君は、エレクトーンおばさんの信仰に感動しました。なんて、神様の前に自分を低くできる方なのだろう、と。

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