ミュージック&ジャンル

 ゴスペル(GOSPEL)って何? 
 ゴスペル(GOSPEL)とは、「GOD」と「SPELL」を語源としてできた言葉で、元々の意味は文字通り”神の綴り”という”讃美””福音=良き知らせ”を意味する言葉です。
 今では、ゴスペルというと、黒人霊歌やブルースあるいはソウルミュージック等のブラック・コンテンポラリーを独特のハーモニーで歌い上げるジャンルとして広く知れ渡っています。


 David's Harpのゴスペル 
 私たち、デイビッヅ・ハープの歌う「ゴスペル」は、ジャンルとしてのゴスペルと言うよりは、文字通りの”神の綴りを讃美”するオリジナル曲を創作し、演奏してきました。音楽的には、フォーク、ポップス、唱歌的なサウンドだと思っていただければいいでしょう。

 私たちは、日本で讃美をしています。ですから、アメリカやその他の国の音楽を真似するのではなく、日本から発信するゴスペルとして、メロディーや旋律のなかに、日本らしさを生かしたいと考えます。なーんちゃって、白状すると、実はそれしかできないのです。
 でも、世界中の人に「日本のゴスペルもアメリカのそれに近づいてきたな」と思ってもらうより、「日本ならではのゴスペルもけっこういいもんだなぁ」と思ってもらう方が嬉しい気がします。

 しかし、音楽に国境はありません。私たちのフィーリングに合うものであれば、どんなジャンルの音楽だって取り入れたいと思います。実際、少し演歌的な響きのある曲も、デキシーランド・ジャズやブルースっぽい響き(ちょっぴり)を持った歌も創って、歌っています。


 ゴスペルを歌う意味 
 芸術って、一つの表現手段だと思うんですが、絵画にしろ、映画や小説や演劇やパフォーマンスにしろ、作者が誰かに何かを訴えたくて、その思いを自分の得意な手法を用いて表現してるんだと思うんですね。歌だって同じです。聴き手に対して、訴えたいこと、感じて欲しいことがあって、それを楽曲に仕上げていくんですよね。

 ところが、ゴスペルはちょっと違うんです。芸術の多くが、受け手(聴衆、観衆、読者)、つまり人を想定して創られているのに対して、ゴスペルは”神様に捧げる歌”ですから、決して人に聴かせたくて創られる歌ではありません。勿論、だからといって「聴衆なんかどうでもいい」っていうことではありません。私たちの神様への讃美を聴いて、観て、いただきながら、ともに神様を讃美する素晴らしさを味わっていただけたら、それだけで嬉しいのです。練習で、メンバーだけで讃美をする時も私たちは嬉しくってなりませんが、より多くの人とその喜びをともに分かち合うことは、この上ない幸せであると感じています。


 歌が生まれる時 
 創ろうと思って作った歌って、後で聴くとつまんなかったりします。だから、ゴスペルは生まれてくるのを待ちます。
いつも、「こんな感じの歌ができたらいいなぁ・・・」って、心に願ってはいますが、闇雲に自分で締め切りを決めて作ろうとはしません。でも、その願いを温めながら、ある日突然フレーズ(詞と曲)が浮かんできたりします。ある歌なんか、思いを抱いてから2年間待ち続けて、ようやく生まれた歌もありました。

 ゴスペルは創る歌ではなく、神様によって創らせていただく歌であると感じています。そうやって生まれてきた歌達は、神様からのプレゼント。一つ一つが、愛くるしく、素敵な輝きを持った歌です。歌や演奏は拙くっても、神様からいただいた楽曲そのものは、お勧めできる自信はあります。